MOKOです。2021年4月からDVモラハラの夫と別居して二人の子ども(ADHDの6年生と2年生の男児)を連れて実家に住んでいます。すぐに弁護士を立てて離婚調停するも決裂、現在は離婚裁判を起こしています。
DV、モラハラのパートナーを持ちながらも、なかなか別れる決心がつかない女性は多いです。私もその一人で、結婚生活は14年でした。でも今、別居して離婚裁判をしていて心から思うことは、もっと早く別れる決断をしておけば良かった、です。今回はその理由をいくつかお話していきます。
早く人生のやり直しができる
上記に書いたように、私の結婚生活は14年でした。結婚する前から、「この人おかしいな・・・」と思う兆候は確かにありました。でも、結婚への焦りもあり、少々の欠点は誰にでもあるから、と目をつぶって結婚に踏み切りました。結婚して1年もたたないうちに初めて暴力を振るわれました。暴言も吐かれました。とてもショックで、茫然自失でした。妊娠中も、暴力を振るわれました。その後も、何度も・・・。その度に離婚の二文字が頭をかすめたけれども、離婚を選択する勇気はなかった。
決心がつかなかったのは、経済的に夫に依存していた私の弱さでもあったと思います。あとは、私の価値観の中に古さが残っていて、「離婚」などという選択肢はありようがなかった。
今、私は40代半ば。もっと早くに見切りをつけて別れの決心ができていたら、もっと早く人生のやり直しができたのに。失った年月を思うとむなしくなります。もちろん、二人の子供を授かったことは後悔していません。かけがえのないかわいい息子たちです。彼らが成人するまで、責任をもって育てていくつもりです。
子供の育ちに悪影響
「もっと早く離婚してほしかった」たまに次男がいうセリフです。次男にとって、父親と一緒に生活していた時は、両親の仲があまりよくなく、時に父親が母親に暴力を振るい、長男にも暴力を振るい、暴言を言う、そんな生活は「普通」のことでした。でも別居してみて、「あれは異常であった」と気づいたと彼は言います。
別居して、長男はとても明るく素直になりました。「ありがとう」「ごめんなさい」が心から言える少年になりました。以前はストレスから、毎日弟を理由もなくいじめて怪我もさせていました。今は、母親と祖父母から温かく見守られ愛されて、普通の家庭とはどんなものかわかってきた二人です。
あのまま4人で生活し続けていたら、息子たちはどのように成長したでしょうか。母も子も、父親に抑圧され、夫婦仲も兄弟仲も悪い家族。子供たちは人生を管理され、自由に自分の気持ちを表明できない暮らし。一番安心できるはずの家庭が、緊張や怒りが常に漂っている場所。子供たちの自己肯定感は育たず、イライラした自己嫌悪の強い青年になったことでしょう。非行に走るか引きこもりになるか・・・。もしくは成人後、父親と同じようにパートナーにDVやモラハラをするか・・・。彼らが幸せな人生を手に入れることは難しかったでしょう。彼らの幸せの為にも、離婚を決めたことは間違いなかったと心から思います。
関係が長いほど別れてくれにくくなる
DVモラのパートナーは、一緒にいる年月が長くなればなるほど信頼関係が深まるのではなく、コントロールすることでの支配関係が強くなります。その関係は常態化し、二人の間では当たり前となります。加害者はそれが夫婦のカタチ、もしくは愛のカタチと勘違いしていることが多いです。しかしそれは「依存心」なのです。パートナーを支配コントロールすることで自分の威信を保つという、依存なのです。当の本人は依存心とは全く思っていませんが。
だから、女性がそれを苦しい、不満と思っているとは理解できません。女性が「別れたい」などと言おうものなら、依存する相手を失うわけですから離してくれるはずもありません。「あなたの暴力が、暴言が、コントロールが苦しい。もう耐えられない」と言ったところで、元々相手の気持ちが理解できる人物ではないのですから、「そんなはずないだろ。考えなおしてくれ。」「やり直そう」と言ってきます。たくみに別れを回避しようとします。時に脅したり、優しくしたり、自暴自棄にふるまったり。それに振り回されず、決別するのは難しく、相当の覚悟が必要です。関係が長いほど、執着心も強いですから、別れるのは難しいです。
私は別居して1年半ですが、離婚調停では元夫は全く離婚を受け入れてくれない為、今は裁判中です。結婚生活14年、二人の子供もいるため、なかなか手放すことは難しいのでしょう。私は諦めず、完全に縁が切れるまで法的に闘い続ける覚悟です。
関係が長いほどコントロールから逃れられなくなる
何度も書いているように、DVモラハラの関係はコントロールされる関係です。される女性は、時に恐怖を時に偽りの優しさを与えられて、心の自由や自尊心を奪われていきます。パートナーの機嫌を損ねないように、自分の行動を変えていきます。次第にそれが当たり前になっていきます。自分にとっての幸せは何か、どうしたいのかすらわからなくなる「無力感」を募らせていきます。そうなるともう、逃げる気力も失ってしまいます。
また、人は変化を恐れる生き物です。長年そのような関係にいると、居心地の悪いコントロールからすら、逃げようとはしません。加害者の支配の元、自分をコントロールしながらサバイブして生活してきたのです。もし勇気を出して逃げようとしても、失敗した時のダメージを考えるとむしろ「このまま」でいることを選んでしまうからです。DVモラによる無力感ほど虚しいものはありません。
DVモラハラする人のほとんどは、自分の非を心から認めて更生することは難しいと言われています。反省、更生したように見えても、人間は根っこの部分ではそう簡単に変われません。DVモラハラする人からは、できるだけ早く逃げて別の人生を歩む方が自分のためです。あなたの大切な時間、大切な人生を無駄にしないでください。一緒にいても誰も幸せにならないし、救われません。早く別れて痛んだ心の傷を癒し、前向きに生きられるようにやり直した方がいい。そしてむしろ、別れた方がDVモラ男性にとっても目を覚ますきっかけになるかもしれません。今回のお話が、DVモラハラで悩んでいる方の参考に少しでもなれば幸いです。
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