今回は長男がどのような経緯でADHDと診断されたのかお話しようと思います。
発達検査を受ける意外なきっかけ
去年(2021)5月、コロナ過で学校が休みだった時、夫の会社も在宅勤務のことが多く、夫と長男(当時4年生)は自宅で過ごすことが多くありました。私は仕事で不在でした。ここで虐待が起きて、長男は学校に「父親から暴力を受けている」と自ら申告したのでした。この経緯については、 夫から長男への虐待② 「お父さんから暴力を受けています」 に詳しく書いています。
夫は学校に呼び出されて担任、教頭等に指導を受けることになるのですが、この時夫なりに暴力を振るう理由を話した際、「そんなに育てにくさを感じるなら一度発達検査を受けてみますか」と提案されたそうです。
数日後、夫からそのことを聞き、私も早く検査を受けさせたいと思いました。すぐに学校や市に問い合わせて、検査機関を探しました。自治体によるのだと思いますが、当時私たちが住んでいた市では、発達障害や体に障害のある児童の検査やリハビリ、相談ができるセンターがありました。
検査は半年待ち
電話をすると、「まずお母さんから話を聞くから母子手帳を持って来てください」とのこと。行くと、女性のソーシャルワーカーさん(Kさん)が担当となって、詳しく話を聞いてくれました。妊娠出産時のことから乳児幼児期、小学校に入ってからのことなど、思い出しながらこまかく話ました(1時間くらい)。(詳しくは ADHDの長男のこと に書いています)そして発達検査を予約したのですが、とても混みあっていて半年くらい待たないといけないとのこと。年明けの1月に予約を取りました。検査は一人ずつ個室で受けて、その後医師の診断を受けないといけない為混んでいるようです。
心理士さんとの検査
でも、その半年の間も育児相談と指導をし続けた方がいいので、一度心理士が簡単な検査(発達検査とは別の)をするから長男を連れてきてくださいと言われました。
「心理士の検査」は1時間くらいで、(なんという検査か忘れてしまいましたが)数コマの漫画の絵を見せて、それをストーリーになるように順に番号を付けたりするものが含まれていました。後日検査結果を聞きに行きました。
やっぱり発達に遅れがある?
言われたことは、長男は授業中先生の話を聞きながら黒板をノートに書き写すような作業が難しい、また目から入ってくる情報を理解して処理するのが苦手、集中力が切れやすい等でした。
それまで、長男が授業中に立ち歩いたり私語をしてしまうことは知っていましたが、その原因は親の育て方やだらしのない性格によるものと思っていました。でもそうではないらしく、本人の元々の能力によるものなのだ、ということがわかり始めました。
ソーシャルワーカーさんから育児指導を受ける
ソーシャルワーカーのKさんは「今、長男君のことで何に一番困っていますか」と聞くので私は「学習のことです。」と答えました。授業は集中できず立ち歩くし、何度も注意する先生にも反抗的になり、クラスの調和を乱すほどでした。家でも宿題は全くやる気を出さず集中せず、私が叱りつけながらやらせる毎日。周りの大人はほとほと困っていました。Kさんは「それは本人も困っているはずですよ」と言いました。
思い切ってタスクを減らす
Kさんは、長男の学校と家庭での学習の負担を思い切って減らした方がいい、と言いました。
学校ではノートをしっかり書くことは要求せず、その時間の「めあて」のみをノートに書けたら「良し」とすること。担任の先生にも長男の性質を理解してもらい、必要以上に立ち歩いたりしない限り集中力が切れていてもいちいち注意しないようお願いすこと。
自宅では、宿題は半分に減らし、どの宿題をするかは本人に選ばせること。そして出来たら褒めること。そうアドバイスされました。
勉強させることよりも大切なこと
「出された宿題を半分やれば良しとする」これにはなかなか気持ちの上で抵抗がありました。毎日叱りつけながらやらせていたので、量が減ることで私の負担は減り、楽にはなるのですが。「勉強に遅れが出る」「宿題をやらないことで成績評価が下がる」ことが気になって。。するとKさんは「勉強させることと、長男君との親子関係とどちらが大切ですか?」と聞きました。何としても勉強させないと、と
叱りながらやらせても、親も子も苦しい。今は本人の性質を理解して、本人のできるペースでやらせるしかない、と説得されました。
少しずつ長男の性質を理解する
親としての葛藤はまだまだありましたが、思い切って宿題を半分に減らすことで確かに本人も私もかなり負担は減り、精神的に余裕ができました。ただ、半分に減らしてさえも、毎日全く宿題に向き合おうとしない長男に腹を立てて叱ることはありましたが。。この頃から少しずつ、「長男は他の子とは明らかに違うのだ。他の子と同じように勉強できなくても仕方ないのだ」と受け入れるようになりました。
家庭教師に来てもらう
またKさんからは、学習について行けなくなっているため少人数の個別指導の塾に行かせるか、家庭教師に来てもらうかした方がよい、ともアドバイスされました。私はすぐに家庭教師にお願いすることにしました。放課後の塾になんぞ、長男はわざわざ行きたがらないだろうと思ったので。絶対サボるだろうな、と。家庭教師の先生は比較的すぐに見つかりました。その先生には長男の性質を説明した上で、週に1回、国語と算数の指導をしに来てもらいました。長男の理解できない部分をピンポイントで指導してもらえるので、私はとても助かりました。
検査の時を迎える
Kさんとは毎月1回、面談をして長男の子育て相談は続けさせてもらっていました。日々の悩みの中には、夫からの長男への暴言暴力のことも含まれていました。心の内を吐き出せる場があるというのは、私にとってはありがたい場所でした。
このようして、発達検査の時を迎えました。検査後、2週間ほどで医師からADHDと診断を受けたのですが、正直私はさほどショックを受けずに受け入れることができました。それまでの半年間で、心の準備ができていたというか、「長男は明らかに他の子とは違うんだ」という認識が私の中ででき始めていたので。むしろはっきりわかってほっとした感もあります。
今日はこの辺で。またADHDについてのこれまでの私の経験談、書きますね。
↑上の写真は我が家のポテトサラダ。ハム多めにすると喜んで食べてくれます(o^―^o)
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